何をやってもうまくいかない無職のブログ

人生終わったニートの暇つぶしそれ以上でも以下でもない

大阪都構想の敗北を老人のせいにするのは愚鈍である。

lullymiura.hatenadiary.jp

 

少し前にはてなブログの上位にあったので、一応読んでみた。そもそも自分は大阪府民ではないので、大阪都構想なんてどっちが勝ってもどうでもいいと思っていたのだが、この記事を読んで、少し自分の意見が出したくなった。

自分は所詮ただのニートであり、社会に影響を与えられるような真人間ではないため、とりあえず思った事を適当に書きなぐるだけです。

まずは軽く流し読みしましょう。

 

> 維新運動の創始者であり、5年前の都構想の住民投票に敗れたことで政界を去った橋下徹氏は、一夜明けた報道番組において市民の「変化することへの不安」に敗れたのだと総括しました。

どうやら、この都構想を立ち上げた最初の創始者である橋下徹氏は、このように総括しているそうです。まぁ平たく言えば、大阪の人にとっては別に今のままでも辛いわけではないから、わざわざ変える気が起きなかった。変えると色々めんどくさそう。たぶんそういった理由だともいますね。おおむね正しいと思います。

 

> 前回からは多少傾向が和らいだものの、20~50代の現役世代は賛成が過半、60代から反対が多数となり70代以上では6割以上が都構想に反対票を投じました。

そして、若者は大阪都構想に賛成し、老人は反対票を投じたとも書いております。つまり、老人さえ少なければ大阪都構想は成功したと言ってるのと同意語ですね。

 

> 維新が大阪に投入した改革の熱量は、日本の地方自治にかつてなかったものでした。しかし結果から言えば、その熱量さえがこの国に変化を起こすには十分ではなかった。この国の高齢化に伴う硬直化はそこまで進行しているのです。

さらに、大阪都構想への熱意はすごいものであり、日本を変化させるチャンスがあった。しかし全部高齢化のせいで台無しになった。高齢化の硬直が全ての原因だと。この記事ではそう結論付けていますね。

 

その後、このブログではとんでもない事を言い出します。

> さらに、長期的な意思決定において一票の価値は平等であるべきなのでしょうか。今後50年を左右する問題に対して、70歳の有権者と20歳の有権者の投票価値は平等であるべきでしょうか。大阪の中長期的な未来に大きな影響を受けるはずの子供は選挙権すら与えられていません。実は、現在正当とされている民主主義は、世代間による利害対立を乗り越える術を持たないのです。この構造は、社会保障問題にも、気候変動問題にも存在します。

これはほんとうにひどい。

つまり、70代の有識者の意見などが、20代の有権者の意見と同等であるのはおかしいなんて言ってる。そんな民主主義を根本から覆すような発言を平然と言っているのですよ。これを読んで私は正直ドン引きしました。そもそも今の民主主義のルールは、国民は皆同じ一票を持つのが原則です。選挙権を手にした者なら、若者であろうと老人であろうと一票の格差は同じであるはずです。つまり、老人層の支持を得られなかったのは、老人に対する説得が上手くいかなかったからで、それは維新側のミスであり、大阪都構想反対側の方が一枚上手だったからにすぎません。

ただただ選挙戦略を間違えただけの事を、老人の選挙権を取り上げろやら1/2にしろやら言うのは、もはや民主主義に対する侮辱であり、選挙でズルをすべきだったと言っているのと変わりません。他にも住民投票が間違っていたから悪いという意見まで飛び出してきますが、負けてから言うのは正直ダサいです。と言うかいちゃもんです。こんなものがまかり通るとするならばもはやこれは民主主義ではありません。不正選挙しろと言ってるのと同義です。このお方は、有名人であるらしいので、お願いだから本当に自分の言っているヤバすぎる発言を冷静に見直してみて欲しいです。

 

> 維新運動の典型的な批判者は、彼らをポピュリズムと断じがちです。維新運動とは、その名から明らかなように構造的な変化を標榜する部分があります。その指導者達は、選挙をしばしば「けんか」や「戦い」に例えます。そこには、「平時の革命」を目指す思想があるのだと思います。

また、このような意見があります。どうやら、今回の維新運動というのは「平時の革命」らしいです。へぇ~「平時の革命」か。で?なにそれ?と私は思います。

そもそも革命と言うのはどの国にしても完全に政府の機能が不全になった状態だったり、支配者層の内輪もめや軍人たちの挙兵によって起こりえます。切羽詰まった状態に発生するのが革命です。そもそも「平時の革命」なんてありえません。なぜなら、平時であるなら、普通に選挙をすればいいだけだからなのです。

 

> 役所を中心に存在していた既得権の跋扈への怒りをエネルギーに変え、大阪の停滞の核心には府と市の二重行政があると喝破して10年越しの改革を提起したにも関わらず、彼らは敗れた。

こう言っていますが、まぁ既得権益への怒りをエネルギーに変え、10年にわたってキャンペーンを行ったにも関わらず、敗れたというのが事実です。

これって何か見覚えがあるな。そう、あれだ。安保反対運動がちょっとスケール小さくなって暴力が無くなっただけだわ。

彼らも既得権やら反政府やら大きなことを言って、東大を占拠したりと大暴れしましたが、まぁ結局敗れて終わりました。

 

> 大阪市の行政機構につらなる既得権を維持したい人々と、地名への親しみや、手続きのめんどくささといった理由に敗れたわけです。

まぁここはあってる部分も多いと思います。正直めんどくさいから敗れた、大阪都になった所で急に生活が豊かになったりするのか?いやないだろう。そんな都合のいい話があるかい。そういった有権者の冷静な判断によって、負けたんでしょう。

 

> 大阪を愛するのであれば、元の利権とイデオロギーが渦巻く大きな田舎に戻して良いはずがありません。日本を愛するのであれば、このまま座して衰退を受け入れることが良いはずがない。

そして最後に、このままだと日本は衰退するだけとか、日本を愛するなら都構想にしなければだめとか。まぁ主語の大きなことを言いますね。

 

> しかも、日本が直面する課題は多様です。デジタル化を進めて、20年遅れの生産性革命を成し遂げる。戦後最大の経済の落ち込みをグリーン・リカバリーとすることで化石燃料中心にできている経済構造を転換する。いずれも、既得権とのすさまじい戦い抜きには進まない政策です

この辺とか、もう正直大阪関係ないよね。デジタル化を進めるのは自民党河野太郎が頑張ってるし、化石燃料の転換なんてはトヨタとかの自動車産業の頑張り次第でしょう。つまり大阪が都構想になろうがなるまいが影響なんて0です。阪大で化石燃料以外のエネルギーでも作るつもりなのでしょうか?

はっきり言おう、大阪都構想が成功しようが20年遅れの生産性革命なんて起こらない、化石燃料中心の経済構造も変わらない。そもそもこれは既得権益との戦いなどでは無くて純粋に技術が追い付いていないだけなんだから、大阪が頑張ろうが分野違いなのだ。

まぁ正直言って、この論評はあほくさとしか言えないかな。二度住民投票をやって、負けた。ただそれだけの話だ。これが失敗したせいで日本の成長が終わってしまうとか、バカバカしい。末期のカルトと言ってることは一緒だ。つか世代対決を煽るコラムはあまり好きではないね。単なる言い訳でしかないからだよ。

 

> 明治維新のヒーロー達については、それぞれの贔屓があるでしょう。高杉晋作坂本龍馬などの若くして散った人々には特別の魅力があります。権力の頂点に立ちながら、夢半ばにして散った西郷さんの美学にも、共鳴するものはもちろんあります。

最後に、この言葉についても突っ込んでいく。明治維新のヒーローというのは確かにカッコいいイメージがあって、若い人も参加してて子供たちの人気も高いよね。

でもね、高杉晋作にしても西郷隆盛にしても、彼らの上司に当たるそれぞれ各地の大名と友好な関係を築いていたからあんなに幕末で活躍できていたという事を、みんなはどうしても忘れてしまうんだよね。ちなみに坂本龍馬勝海舟という幕府側のお偉いさんの元に行って学んだりしてる。つまり幕末の志士たちは、自分たちがただ中心となって暴れていただけではなく、それぞれ信頼できる上の人間と一緒になって、無事明治維新を成し遂げたという事実をみんな知らない。彼ら若者だけで明治維新を成功させたわけでは決してない。あの頃もまた、若手の志士と、幕府を倒そうとする年寄りの大名たちが世代を超えて手を組んだおかげで成し遂げられたものなのだ。だから若者は良くて老人はクソだからダメとか言ってる人間には、決して革命は成功できないと私は思う。

歴史を中途半端に学んだ人は、無知ゆえに幕末の志士たちに勝手な幻想を抱き、無知なため志士たちの政治力を軽視する。そして熱量とか言うしょぼい要素だけで「平時の革命」とか成し遂げようとするから、無残に失敗して落ちぶれる。

やっぱり明治維新がなぜ成功できたのか、その一部しか見ていない人間たちにとっては、成功するのは一生無理だと思う。分析力が足りないのではないかと私は思ってしまうね。

維新失敗についてはこれで終わり。政治について語るのは初めてかな。まぁ暇つぶしにすぎないけど。